国連番号のリスト一覧と検索|危険品の輸出に必要なクラス、ラベル、容器等級などの情報
国連番号とは
国連番号とは、危険物・危険品に国連が番号をつけ、その物品が何であるか、どのような危険性があるか、またどのように取り扱うべきかをルール化したものです。UN NO.やUN番号とも呼ばれます。こうした性質上、国連番号の一覧は危険物リストの一覧でもあります。現在、UN0004からUN3526までのおおよそ3000種類もの危険物に国連番号が付与され、リスト化されており、定期的に改定されています。
危険物や危険品というと業種によっては縁遠いかもしれませんが、多くの製造業にとっては危険物の流通なしでは産業が成り立ちません。原料そのものとして使わない場合であっても、製造工程で必要であったり、設備で必要となることも珍しくありません。危険物の範囲は幅広く、身近なところでは自動車やエアーバッグといった製品も危険物リストに入ります。
国連番号の用途と使用目的
国連番号の用途としては、主に危険物を輸出したり輸入したりといった貿易面での危険品輸送の分野で活用されています。国連番号にはそれぞれ、輸送に用いる正しい品名からはじまり、危険性の分類を示すクラスを特定したり、ラベルの貼り方、表示方法、容器等級(危険等級)を判定し、使用すべき容器や積載可能な数量、重量といった遵守すべきルールを特定するために使われています。
MSDSでも和文、英文を問わず、国連番号が記載されているものが増えてきましたが、ここに国連番号が記載されているかどうかだけでも輸出を行う際には危険品の同定が迅速にできるため、貿易上の手間は大きく変わります。
国連番号自体は、数字の4桁で成り立っており、番号の順番には規則性はありません。
国連番号の発祥
もともと、危険品についての取扱方法や、何が危険品であるのかといった定義すら、国や地域によってまちまちであった時代があり、危険物の正しい同定や取扱方法の誤解、積載方法の誤り等から事故が起きたり、輸送手続きがうまく進まなかったりといった具合に、統一的なルールが不在のため、危険物を輸送する上での大きな障害となっていました。こうした中で、国際連合によって「危険物輸送に関する勧告」、通称「オレンジブック」が制定され、危険物の取扱いに関する統一的なガイドラインが各国で採用されることとなりました。この勧告をもとに、さらに海上輸送や航空輸送といった輸送モードごとに安全に輸送するためのルールが制定されていきます。
現在では、海上輸送ではIMDGコード、航空輸送ではIATAの危険物規則書(Dangerous Goods Regulations, DRG)がガイドラインとして用いられています。これらルールでは、輸送に当たって守らねばらないことが詳細に渡って制定されており、同じ危険物であっても船便とエアー便とでは異なる規制が存在します。
日本ではこれら輸送モードごとのルールがさらに日本国内の法令に落とし込まれ、運用されています。
危険品によっては数量や重量、容積に関わりなく、輸送モードに制限のあるものや積載禁止の規定を設けているものもあるため、事前に
危険物輸送の基礎知識
危険物輸送には国内外の各種法規や条約に従う必要があり、このサイトでは危険物リストである国連番号を中心に、主として貿易面における危険物輸送の基礎知識についても触れていきます。
危険物の輸出については、積載に様々な制限があったり、専門的な知識が必要なこともあり、輸送費用だけでなく、通常品よりも輸送のリードタイムがかかることも珍しくありません。こうしたものを輸出、輸入する予定がある場合は、前もって準備しておく必要があります。詳細については専門家に相談するにしても、基礎知識やその概要の理解の一助となれば幸いです。
なお、危険物や危険品に関する規定はその性質上、改定が頻繁にあるため、常に最新の情報を複数のソースから収集することを習慣付けることをおすすめいたします。
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