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HSコードから国連番号や危険物該当性は推定できるか|貿易統計と危険物輸送の違いを実務目線で解説

貿易実務で危険物を扱うとき、「HSコードを見れば国連番号や危険物かどうかも分かるのではないか」と考えることがあります。たしかに、HSコードを見ることで、燃料、溶剤、塗料、香水、リチウム電池、スプレー、農薬、化学品など、危険物に該当しやすい品目をある程度絞り込むことはできます。

しかし、結論から言えば、HSコードだけでUN番号や危険物Classを確定することはできません。HSコードは関税分類・貿易統計・通関申告のための分類であり、UN番号は輸送中の危険性を管理するための番号です。両者は目的も分類基準も異なるため、1対1で対応しているものではありません。

本記事では、HSコードとUN番号の違い、HSコードから推定できること・できないこと、危険物該当性を確認するために見るべき書類、そして実務で使えるスクリーニング方法を、新卒社員や貿易初心者にも分かるように解説します。

結論:HSコードだけではUN番号は確定できません

HSコードから分かるのは、原則として「貿易統計上・関税分類上、その貨物がどの品目分類に入るか」です。一方、UN番号から分かるのは、「輸送上、その貨物がどの危険物として扱われるか」です。

たとえば、同じHSコードに分類される商品であっても、成分、濃度、形状、包装、輸送形態、電池の有無、内蔵・同梱・単体の違いによって、危険物になる場合とならない場合があります。そのため、HSコードは危険物判定の入口としては有用ですが、最終判定の根拠にはなりません。

そもそも、HSコードを管理しているのはWCO(世界税関機構)であり、UN番号を含む危険物輸送モデル規則を管理しているのはUNECE(国連欧州経済委員会)です。両者は独立した国際機関であり、公式な対応表は存在しません。

実務的には、HSコードを使って「危険物かもしれない品目」を拾い上げ、SDS、仕様書、製品ラベル、電池仕様書、フォワーダー確認結果と突き合わせる、という使い方が現実的です。

HSコードとUN番号は何が違うのか

HSコードは、国際貿易で商品を分類するための番号です。輸出入申告、関税率の確認、貿易統計、原産地規則の判定などに使われます。日本では、国際的に共通する6桁のHSコードに、日本独自の統計細分3桁を加えた9桁の統計品目番号が使われます。

一方、UN番号は、危険物輸送において危険物を識別するための番号です。UN番号は「UN」に続く4桁で表され、輸送上の正式品名、危険物Class、容器等級、ラベル、包装要件などと結び付いています。UNECEの危険物輸送勧告モデル規則で定義されており、IATA DGR、IMDG Code、ADRなど各輸送モードの規則がこれを基礎にしています。

HSコードとUN番号の違い
項目 HSコード UN番号
管理機関 WCO(世界税関機構) UNECE(国連欧州経済委員会)
主な目的 関税分類、貿易統計、輸出入申告、原産地規則の確認 危険物輸送上の識別、ラベル、梱包、積載、輸送可否の判断
番号体系 国際共通6桁+各国細分。日本では9桁の統計品目番号を使用します。 「UN」に続く4桁の番号です。
分類基準 品目の材質、用途、加工度、機能、組成など 輸送中の危険性(物理化学的性質、毒性、腐食性、発火性、反応性など)
代表的な利用者 輸出入担当、通関業者、税関、貿易統計担当 荷主、フォワーダー、航空会社、船会社、危険物担当者
公式な対応表 WCOとUNECEの間に公式な対応表は存在しません。同じHSコードに複数のUN番号が対応し得ます。

HSコードから推定できること

HSコードからできるのは、危険物該当可能性のスクリーニングです。たとえば、HS第27類であれば石油製品、HS第29類であれば有機化学品、HS第32類であれば塗料・インキ、HS第33類であれば香水・化粧品、HS第35類であれば接着剤、HS第38類であれば化学品調製品、HS第85類であれば電池や電子機器が含まれる可能性があります。

これらの分類は、実務上、危険物に該当しやすい貨物を拾い上げるための手掛かりになります。たとえば、HS3814であればシンナーや混合溶剤の可能性があり、HS3208であれば有機溶剤系塗料の可能性があります。HS8507.60であればリチウムイオン蓄電池の可能性があります。

つまり、HSコードは「これは危険物確認をすべき品目か」を判断する入口として使えます。ただし、それはあくまで可能性の把握であり、UN番号や危険物Classの確定ではありません。

HSコードから推定できないこと

HSコードから直接確定できないものは多くあります。代表的には、UN番号、Proper Shipping Name、危険物Class、容器等級、航空便での搭載可否、船会社Approvalの要否、Limited Quantityの適用可否、Excepted Quantityの適用可否などです。

同じHSコードでも、製品の成分や濃度が違えば、危険物分類が変わることがあります。たとえば、洗浄剤、接着剤、塗料、香水、インキなどは、溶剤の種類や含有率、引火点によって危険物になるかどうかが変わります。

また、同じ電子機器でも、電池を内蔵しているか、電池を同梱しているか、電池単体を輸送するかで、リチウム電池の扱いが変わります。HSコード上は電子機器に分類されても、輸送上はリチウム電池の確認が必要になる場合があります。

さらに、UN番号には「N.O.S.」、つまり「Not Otherwise Specified(その他の、特に規定されていないもの)」に分類される包括的な番号が多数あります。たとえば、UN1993は「Flammable liquids, N.O.S.」であり、個別の品名が危険物リストにない引火性液体をまとめて扱うためのUN番号です。このような包括的なUN番号は、HSコードからは推測すらできません。

「隠れた危険物」(Hidden Dangerous Goods)という概念

HSコードでのスクリーニングがなぜ重要かを理解するには、「隠れた危険物」(Hidden Dangerous Goods)という概念を知ることが有用です。

IATA DGRでは、Section 2.2.4において、一般貨物として出荷されやすいが実際には危険物に該当し得る品目を「Hidden Dangerous Goods」として例示しています。具体的には、自動車部品、キャンプ用品、化学キット、化粧品、電子機器、医薬品、ペイント、香水などが挙げられています。

これらは、インボイスやパッキングリストの品名だけ見ると、危険物とは気づきにくい品目です。しかし実際には、次のような理由で危険物に該当する可能性があります。

隠れた危険物の代表例
品名の見え方 隠れている危険物 見落とす理由
自動車部品 燃料残留、エアバッグ、バッテリー 部品名しかインボイスに書かれないことがあるためです。
キャンプ用品 ガス缶、燃料、マッチ、ライター セット品の一部に危険物が含まれるためです。
電子機器 リチウム電池(内蔵・同梱・予備) HSコード上は機器として分類されるためです。
化粧品・香水 アルコール、エアゾール、引火性溶剤 日用品に見えるためです。
工具・機械 潤滑スプレー、冷却剤、バッテリー 付属品が危険物に該当することがあるためです。
医療品・検体 ドライアイス、感染性物質、保存液 中身ではなく冷媒や容器が危険物に該当するためです。

HSコードによるスクリーニングは、こうした「隠れた危険物」を事前に拾い上げるための手段として有効です。HSコードだけでは確定できませんが、「このHSコードに該当する貨物は危険物確認が必要」というルールを社内で設定することで、見落としリスクを減らすことができます。

代表的なHSコード候補と危険物該当可能性

以下は、危険物該当可能性を確認すべき代表的なHSコード候補です。ここに掲載したHSコードに該当するからといって、直ちに危険物と確定するものではありません。あくまで、SDSや仕様書を確認すべき優先候補として使います。

HSコードから見た危険物該当可能性の例
HS候補 品目例 危険物該当可能性 確認すべき代表情報
2710 石油製品、燃料、潤滑油、石油系調製品 引火性液体に該当する可能性があります。 SDS、引火点、UN番号、Class 3、容器等級
2711 LPG、プロパン、ブタン、液化石油ガス ガス類、可燃性ガスに該当する可能性があります。 SDS、圧力容器、Class 2、可燃性の有無
2902 トルエン、キシレン、ベンゼンなどの芳香族炭化水素 引火性液体や毒性物質に該当する可能性があります。 SDS、引火点、毒性、UN番号、容器等級
2905 メタノール、エタノール、プロパノール、IPAなど 引火性液体に該当する可能性があります。 SDS、濃度、引火点、UN1170など
2914 アセトン、メチルエチルケトン、MIBKなど 引火性液体に該当する可能性があります。 SDS、引火点、Class 3、容器等級
3208 有機溶剤系塗料、ワニス 溶剤成分により引火性液体に該当する可能性があります。 SDS、溶剤成分、引火点、UN番号
3215 印刷インキ、マーキングインキ 溶剤系インキは引火性液体に該当する可能性があります。 SDS、溶剤成分、Class 3
3303 香水、オードトワレ アルコールを含む場合、引火性液体に該当する可能性があります。 SDS、アルコール濃度、引火点
3307 デオドラント、制汗剤、芳香剤、スプレー製品 エアゾールや可燃性ガスを含む場合があります。 SDS、容器形態、UN1950、Class 2
3506 接着剤、工業用接着剤 溶剤系接着剤は引火性液体に該当する可能性があります。 SDS、溶剤成分、引火点
3601?3606 火薬類、花火、信号用品、マッチ、固形燃料 爆発物、火工品、可燃性固体などに該当する可能性があります。 UN番号、Class 1またはClass 4、承認要否
3808 殺虫剤、殺菌剤、除草剤 毒性、環境有害性、引火性の確認が必要です。 SDS、Class 6.1、Class 9、成分
3814 シンナー、混合溶剤、塗料用溶剤、洗浄用溶剤 引火性液体に該当する可能性が高い品目です。 SDS、引火点、UN1993などの可能性、容器等級
3822 診断用試薬、研究用試薬 毒性、感染性、腐食性、冷媒使用の確認が必要です。 SDS、感染性区分、ドライアイス使用有無
3824 化学品調製品、添加剤、処理剤 内容物次第で複数の危険物Classに該当する可能性があります。 SDS第14項、成分、用途、濃度
8506 一次電池、リチウム一次電池 リチウム金属電池として確認が必要です。 UN3090、UN3091、リチウム含有量
8507 蓄電池、鉛蓄電池、リチウムイオン蓄電池 電解液やリチウム電池として危険物確認が必要です。 UN3480、UN3481、UN38.3、Wh、電池形態
8507.60 リチウムイオン蓄電池 リチウムイオン電池として航空・海上輸送規制の確認が必要です。 UN3480、UN3481、Wh、UN38.3、単体・同梱・組込の別
8471 / 8517 / 8525 / 9030など PC、スマートフォン、通信機器、測定器 機器分類でも、リチウム電池を内蔵・同梱している場合があります。 電池有無、Wh、UN3481、機器同梱・組込の別

CAS番号を橋渡しに使う方法

純物質や特定の化学品では、CAS番号を橋渡しにしてHSコードとUN番号の間を補完できる場合があります。CAS番号とは、化学物質に付与される固有の識別番号であり、世界中の化学品データベースで広く使われています。

日本では、NITE(製品評価技術基盤機構)が運営するNITE-CHRIPが、CAS番号、国連番号、国内法規制情報、GHS分類情報、有害性情報を横断的に検索できるデータベースとして無料で公開されています。NITE-CHRIPでは、CAS番号で検索すると、その物質に関する国連番号や危険物分類(国連勧告に基づく分類)を確認できる場合があります。

また、日本化学工業協会(JCIA)が運営するBIGDrも、CAS番号を入力することで、NITE-CHRIPを含む複数のデータベースを横断検索できるポータルです。GHS分類情報や厚生労働省のSDS情報へのリンクも得られます。

CAS番号を使った橋渡しの方法
ステップ やること 使うツール
1 SDSや仕様書からCAS番号を特定する SDS第3項(組成・成分情報)
2 CAS番号でNITE-CHRIPを検索する NITE-CHRIP
3 国連番号、危険物分類、国内法規制を確認する NITE-CHRIPの「外国法規制情報」→「危険物輸送に関する勧告」
4 GHS分類情報を確認する NITE-CHRIPの「有害性・リスク評価情報」→「GHS分類結果」
5 SDS第14項と照合する メーカー発行のSDS

ただし、この方法は純物質では有効ですが、混合物や調製品では使いにくい場合があります。混合物の場合、成分ごとにCAS番号を確認し、混合物としてのGHS分類と輸送分類を別途判断する必要があります。また、NITE-CHRIPに収載されていない物質や、輸送形態によって分類が変わる製品(たとえばリチウム電池を組み込んだ完成品)には適用できません。

GHS分類と輸送分類の違い

SDS作成において重要なのは、GHS分類と輸送分類は重なる部分があるが同一ではないという点です。GHS分類はSDSの第2項「危険有害性の要約」に反映され、職場での取扱い・保管・表示に使われます。一方、輸送分類はSDSの第14項「輸送上の注意」に反映され、輸送時のUN番号、Class、梱包、ラベルに使われます。

GHSとTDG(国連危険物輸送勧告)の間には対応関係がありますが、分類基準が完全に一致しているわけではありません。たとえば、GHSでは危険有害性がある分類であっても、TDGの輸送分類には該当しない場合があります。逆に、GHSで危険有害性が低いとされても、輸送中の条件(温度、圧力、振動、事故時の影響)を考慮して、TDGでは危険物として扱われる場合もあります。

したがって、SDSの第2項だけを見て「GHS分類が該当なしだから危険物ではない」と判断してはいけません。必ず第14項を確認し、輸送分類を見る必要があります。

最終確認はSDS第14項で行います

危険物輸送で最も重要な確認先は、SDS第14項の「輸送上の注意」です。EU REACH規則Annex IIの記載要件に基づき、SDS第14項には、該当する場合、次の項目が記載されます。

SDS第14項の記載項目
小項目 記載内容 実務上の意味
14.1 UN番号またはID番号 危険物の識別番号です。すべての輸送判断の起点になります。
14.2 正式輸送品名(Proper Shipping Name) 危険物申告書やAWBに記載する公式名称です。
14.3 輸送上の危険物クラス ラベル、積付け、隔離、輸送可否に関わります。
14.4 容器等級(Packing Group) 危険度に応じた梱包性能要件を決定します。
14.5 環境有害性 海洋汚染物質かどうかを示します。
14.6 利用者のための特別注意事項 輸送時の保護措置や制限事項が記載されます。
14.7 IMO基準によるばら積み海上輸送 ばら積み海上輸送に該当する場合の情報です。

HSコードから危険物の可能性を拾い上げたら、必ずSDS第14項を確認します。SDSにUN番号が記載されていれば、その番号を起点に、航空便、船便、陸送での扱いを確認します。SDSに「該当なし」「Not regulated」と記載されていても、輸送形態や同梱品、冷媒、電池、スプレー容器などにより追加確認が必要な場合があります。

特に、リチウム電池、ドライアイス、エアゾール、医療検体、混合溶剤、塗料、接着剤は、商品名やHSコードだけでは危険物該当性を判断しにくい代表例です。

実務での確認フロー

実務では、HSコードを危険物判定の起点として使うのではなく、危険物確認の入口として使うのが安全です。以下の流れで確認すると、通関・輸送・社内管理をつなげて考えやすくなります。

HSコードから危険物該当性を確認する実務フロー
ステップ 確認内容 見る資料
1 HSコードを確認し、危険物該当可能性が高い分類かを見る 輸出統計品目表、実行関税率表、インボイス
2 品名だけでなく、成分、濃度、用途、形状、包装を確認する SDS、仕様書、製品ラベル、成分表
3 純物質であればCAS番号→NITE-CHRIPで国連番号を確認する NITE-CHRIP、JCIA BIGDr
4 SDS第14項でUN番号、正式輸送品名、Class、容器等級を確認する SDS第14項
5 GHS分類(SDS第2項)と輸送分類(SDS第14項)が一致しているか確認する SDS第2項と第14項の照合
6 電池、スプレー、ドライアイス、検体など、付属要素を確認する 仕様書、梱包明細、電池仕様書、温度管理条件
7 航空便・船便・陸送のどの輸送モードで送るかを確認する フォワーダー確認、航空会社・船会社条件
8 最終的な輸送可否、必要書類、ラベル、梱包を確定する 危険物申告書、DGD、船会社Approval、UN容器証明など

よくある誤解と失敗例

誤解1:HSコードが分かればUN番号も分かる

HSコードとUN番号は管理機関も目的も違うため、HSコードだけでUN番号を確定することはできません。HSコードはWCOが管理する関税分類であり、UN番号はUNECEが管理する輸送上の危険物識別番号です。

誤解2:HSコードが危険物っぽくなければ危険物ではない

電子機器、測定器、医療機器、通信機器のように、HSコード上は機器として分類されるものでも、リチウム電池を内蔵・同梱している場合は危険物確認が必要です。IATAはこれを「Hidden Dangerous Goods」として注意喚起しています。

誤解3:GHS分類で該当なしなら危険物ではない

GHS分類(SDS第2項)と輸送分類(SDS第14項)は対応する部分がありますが、同一ではありません。GHSで危険有害性なしとされていても、輸送上は危険物に該当する場合があります。必ずSDS第14項を確認してください。

誤解4:SDSがない一般製品は危険物ではない

スプレー缶、香水、電池内蔵機器、ドライアイスを使う温度管理品などは、SDSの有無だけで判断すると見落とす可能性があります。製品ラベル、仕様書、梱包明細、メーカー確認も重要です。

誤解5:過去に送れたから今回も送れる

危険物輸送では、規則改定、航空会社・船会社の個別制限、仕向地・経由地の条件変更により、過去に送れた貨物でも今回送れないことがあります。毎回、最新の条件を確認する必要があります。

社内管理でどう使うべきか

社内で危険物確認を効率化するには、HSコード候補一覧を「危険物確定表」としてではなく、「要確認品目リスト」として使うのが適切です。たとえば、2710、2902、3208、3303、3506、3814、8507.60などを危険物確認優先品目として登録し、該当した場合はSDS第14項の確認を必須にする、といった運用が考えられます。

さらに、インボイスや品番マスタに、HSコード、SDS有無、UN番号、Class、電池有無、ドライアイス使用有無、スプレー容器有無を持たせると、通関・物流・危険物輸送の確認がつながります。

社内管理で持たせると便利な項目
管理項目 目的
HSコード 貿易統計・通関分類の確認 8507.60、3814、3208など
危険物確認フラグ 要確認品目を自動抽出する 要確認、確認済、対象外
SDS有無 危険物確認資料の有無を管理する あり、なし、メーカー確認中
CAS番号 純物質の場合、NITE-CHRIPでの照合に使う 67-56-1(メタノール)など
UN番号 危険物輸送上の識別番号を管理する UN1170、UN1993、UN3480、UN3481など
危険物Class ラベル・梱包・輸送可否判断に使う Class 2、3、6.1、8、9など
輸送形態注意 航空便・船便で条件が変わる貨物を識別する 航空要確認、船会社Approval要、CAO限定など

まとめ

HSコードから国連番号や危険物該当性を完全に判断することはできません。HSコードはWCOが管理する関税分類のための番号であり、UN番号はUNECEが管理する危険物輸送のための番号だからです。公式な対応表も存在しません。

ただし、HSコードは危険物確認の入口として非常に有効です。石油製品、溶剤、塗料、インキ、香水、スプレー、接着剤、農薬、化学品調製品、電池、電池内蔵機器など、危険物に該当しやすい品目を事前に拾い上げることができます。また、IATA DGRが定義する「隠れた危険物」を見逃さないためのスクリーニング手段としても有効です。

純物質であれば、CAS番号→NITE-CHRIP→UN番号という経路で確認を補完できる場合があります。ただし、混合物や完成品には適用しにくいため、最終的な判断は、SDS第14項、UN番号、正式輸送品名、Class、容器等級、輸送モード、包装形態、航空会社・船会社・フォワーダーの受託条件を確認して行う必要があります。

GHS分類と輸送分類は重なりますが同一ではありません。SDS第2項だけでなく、必ず第14項を確認してください。

実務では、「HSコードで危険物を確定する」のではなく、「HSコードで危険物確認が必要な候補を抽出し、CAS番号、SDS第14項、輸送条件で確定する」と考えるのが安全です。

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