国連番号の決め方、付け方について
国連番号は一言で言えば、国連の定めた危険物リストで、それぞれの危険物ごとに固有の番号を付けたものです。この番号だけで、国境を跨いだ別の文化圏、言語圏であっても、その品物がどのような危険品かを特定することが可能になります。
一方で、危険物、危険品と呼ばれる類の物品は非常に種類が多く、また昨今では混合されているものや組成が厳密にはよくわからないものまでバリエーションが多すぎるほどあります。
多様な製造業で用いられる危険品は、まずその危険物がどの国連番号なのか、どの品名なのかを特定する必要があります。
こうした国連番号、輸送上の正式品名の決め方や付け方については「判定基準」が輸送方法ごとに定められていますが、おおもとには、国際連合危険物輸送勧告(UN Recommendations on the Transport of Dangerous Goods)があります。
したがって、国連番号、品名を決めるためには航空輸送の場合であればIATAの危険物規則書、海上輸送であればIMOのIMDGコードを参照します。危険品によっても異なる判定基準を持つ場合があるため、輸送モードと危険品の種類に応じて調べていく必要があります。
国連番号の決め方の一例としては、たとえば下記のようなものもあります。
- 1.単一の物質で、国連番号にある品名とその物質名が合致するか
- 2.該当する物質名がない場合、その物品が該当する製品のカテゴリー(用途)があるか
- 3.上記の1,2ともに該当しない場合、包括品名やN.O.S.品名で合致するものはないか
混合物の場合であっても、まずは国連番号についている危険物リストの一覧のなかに、その混合物の名称があるか確認し、なければ、上記の2、3と探していくという方法です。
スポンサーリンク