少量危険物の許容容量、許容質量(船舶による海上輸送)
少量危険物として扱われるものには、容器の検査や隔離をはじめ、ラベルの貼付ルール等、通常の危険品では必須となっている規則の一部が免除されます。
量が少なくとも少量危険物とは認められない危険品もありますので、個別に国連番号を確認する必要があります。
国連番号のつけられた危険品の各ページに記載した「少量危険物の許容容量、許容質量」の部分が少量危険物として認められるための許容限度となります。この部分に具体的な数字が書かれていない物品は、いくら分量が少なくとも少量危険物としては扱うことが出来ない品物です。また、外装の総質量(重量)については30キロ以下に制限する必要が出てきます。
少々危険物として扱えるものについては、容器の規定も「容器及び包装に関する規定」に従いますが、基本的にはUNマークがついていない容器を使うことが出来ます。ラベルには国連番号は必須ですが、他の通常の危険品に必要な品名や取扱注意事項にかかる表示を省略することが出来ます。
隔離についても、通常の危険品で適用される隔離表の規定が適用除外となります。また積載方法もAが適用されることになります。
危険物明細書には「Limited quantity」もしくは「LTD QTY」と記載されます(日本国内港の間の輸送であれば「少量危険物」)。
少量危険物の許容容量、許容質量の欄の記号
なお、少量危険物の許容容量の欄に、容積や重量以外の記号が書かれている場合、その意味は下表の通りとなっています。
注意点として、「容器等級Uの液体の腐食性物質をガラス製、陶器製又は磁器製の内装容器に収納する場合は、硬質の中間容器に収納すること」との規定があります。
記号 | 意味 |
---|---|
SP236 | 当該危険物に含まれる引火性液体類の内装容器の許容容量に適用する。 |
SP277 | 備考2(6)の毒物の容器等級の判定基準において容器等級U又はVに該当する物質を含むものにあっては、120mLとする。 |
SP364 | 危険物輸送に関する国連勧告別冊「試験方法及び判定基準」第I部16.7節の試験要件に適合するものであること。 |
少量危険物のラベル
少量危険物のラベルについては、通常のラベルより簡略化され、一目で見てわかるような下図の様なものが用いることになります。
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